今日は海外旅行中によくある現地でのツアーの勧誘にのってお金を払った後で、コレは怪しいなぁと不安を感じた自身の体験から、勧誘による個人ツアーの注意点などを記していきます。
はじめに
海外に行くと日本人は詐欺などのターゲットにされやすいです。
なかには日本語で話しかけてくる詐欺師もいるので注意が必要です。
体験談
2012年の事です、香港から中国の深圳に入り夜行バスで陽朔に日の出前の早朝に着きました。
ここ陽朔はThe中国と言ってもいい風景のひとつが近場にある街です。
予約はしていませんがバックパッカー向けのホステルに泊まる予定で、宿が開くまで何処かで時間をつぶそうかなと思っていました。
しかしバスを降りると観光客待ちの原付に乗ったおじちゃん達に、漢字を使った筆談で宿はどこだ?と聞かれ結局1泊2150円の宿に連れていってもらいました。
夜行バスでの疲れもあり、あーもう中国だめだーと思いながら30分くらいベッドで横になっていると突然ドアをノックする音が!用心しつつドアを開けると30代くらいの男性がいました。
ロバートと言うその中国人は英語を話せて、あーやっと話が簡単に通じる相手だ、と私は少しの安堵と油断をしてしまいました。
彼はツアー勧誘ではお馴染みの手帳を出してきて、そこには様々な言語で書かれた、この人は信用できます。ツアーに参加してよかった等々のコメントが書いてありました。
中国でも1日3000円以上を使う予定は無かったのですが、結局は宿を彼がオーナーという所に移り8泊6日の一部食事込みで2380元、およそ3万円で手を打ってしまいました。
彼は朝食用にとすぐにヌードルとビールを持ってきました。
初日はトニーと呼ばれる中年の男性ガイドのバイクの後ろに乗って午前中から平野を走り、鍾乳洞の中の温泉に入って、山に登って、風俗を案内されて、夕食はピザとビールで、なかなかのハードスケジュールでしたが楽しみました。 2日目もバイクに乗り綺麗な景色をいっぱい見て、夜には豪華な数十人規模の現地民のショーを見てご飯を食べて、見るだけですがまた風俗を案内されました。 3日目はロバートがバイクを運転して片道2時間の場所にある滝に行きました。そして何故かここでの昼食は私が奢るはめになり、少し不信感を募らせていきます。 4日目は陽朔での目玉のひとつボートに乗って川から山の景色を楽しみました。ここでは寄港後にボートの主からお金を要求されましたが、ロバートに支払い済みを強調してやり過ごしました。 そして、ツアー代は払ったがホテル代は直接スタッフに渡していないので、ひょっとしたらロバートは詐欺師で後でホテル代の請求をされるのではないか?
という疑心暗鬼から『陽朔 ロバート』でネット検索すると、あるページがヒットしました。 しかし中国本土でのネット規制により閲覧出来なかったので、日本にいる親友にメールでそれを調べてほしいと伝えました。
すぐに返信がきて、どうやらそのホームページにはロバートとケビンという男がツアーの勧誘と風俗店をやたらと勧めてくるような内容が記載されていました。
そして同一人物かは不明ですが、私の知っているロバートは泊っているホテルの雇われオーナーということでした。
5日目はバスツアーに参加させられて、昔の街並みが残る観光地の村に行きました。 そこで同じツアーの若い男女の中国人と意気投合し、一緒に観光と昼食を共にして、歴史問題やら会話をしましたが、国は国同士の問題だし人は人同士で分かり合えるのだな。とお互いに良い時間を過ごしました。
帰りのバス内でロバートの事を話すと「それはちょっと怪しいんじゃない?ツアーの値段も高いし」と言われ明日の予定を聞かれ、桂林の棚田を見に行くらしいと伝えます。
彼らが「私たちも明日そのバスツアーに参加するの、よかったら一緒に行かない?桂林に宿泊しているけど私たちの部屋にスペースあるし、そこで寝ればいいよ」と、話はとんとん拍子に進み二人はバスツアーのガイドからロバートの番号を聞きだして電話をかけ、何か話をしていたようでした。
結局のところ数日一緒だったロバートよりも、半日一緒に行動した二人の中国人の方が信用できたし、不安を感じたまま過ごすのも疲れたので、彼らに合流することにしました。
陽朔に戻って宿で桂林に向かう為チェックアウトの準備をして、ひょっとしたら宿代は払ってないのかもしれないし、パスポートのコピーも取られたので無賃宿泊は避けたいと思いました。
その時点でもまだ完全にはロバートのことを信用しきれていませんでした。
宿のスタッフに声をかけると「ロバート、ロバート」そう言われてフロント横のロビーにあるソファーで彼が来るのを待ちました。
小心者な私はロバートになんと言って翌日のツアーも行かずに急にチェックアウトするのか、その言い訳を考えていました。
さすがにあなたが信用できないのでさようなら。とも言えず、これから訪れる予定のタイの友達が事故にあったので移動すると伝えました。
彼は「そんなのはどうでもいいし、君が今から桂林に行くのは知っている、宿代もすでにもらっている」それだけ言って、少し寂しそうにロビーから表へ出て路地へと消えていきました。
ツアー自体には満足していましたが、彼を最後まで信じる事が出来ませんでした。
嘘をついてまで去る後ろめたさも感じつつ、新しい素敵な出会いもあり、その決断に後悔はありませんでした。
後日談
翌日は意気投合した中国人2人と共に心置きなく美しい棚田の風景を楽しむことが出来ました。
現地勧誘による個人ツアーにおける注意点
- 勧誘してくる人物が信用できない、ツアー自体が必要ないならNo thank youとはっきり伝えて相手にせずその場を離れましょう。
- 外が見えない、出口を塞がれそうな部屋に行くのはやめましょう。
fa-hand-o-right難無理矢理に契約をさせられない為。 - ガイドを褒めたり勧める手帳に書いてある内容だけで判断するのはやめましょう。
fa-hand-o-right10 1中には10人の内9人は普通にガイドをして良いコメントをもらい、1人をカモにするという詐欺師もいるようです。
さいごに
海外で声をかけてくる現地の人間すべてが悪意を持っているわけではないので、簡単に判断は下せないですが、少しでも怪しいという気持ちがあるなら、その場では断りましょう。
そしてあとでネットで『都市名 詐欺』や『都市名 トラブル』などで検索してみてください。
日本人が頻繁にターゲットになっていれば何かしら検索で引っかかると思います。
少しでもトラブルに巻き込まれる旅人が減ってほしいと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。